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iOS のバージョンと不具合(バグ)の関係(バグの回避策?)

ネットの書込みで「バグが怖いから iOS のバージョンアップはした事が無い」と言う書込を見たりします。

また、バージョンアップ(特にメジャーバージョンアップ)したらⅩXに不具合が、等と言う話も聞きます。
「アップルは何ぜこんなにバグだらけの製品を売るんだ!」と言う声もありますね。
何ででしょう?
アップルのエンジニアはそんなにダメな人だらけなの?
私は iPhone 3G(iOS2)以来全ての iOS のバージョンアップを経験しています。
しかし、バグらしいバグは一度も経験していません。
バグフィックスのマイナーバージョンアップ迄待っている訳でも無く、どちらかと言えば「人柱」と呼ばれている人達の部類で、比較的(出来るだけ)早い時期にバージョンアップしています。
でも、少なくとも iPhone の使用に困る様な経験はありませんね。
唯一、iPhone 3G でiOS 4.0 ~ 4.0.2(だったかな?)を利用した時は、動きが遅く実用的では無いと反断して 3.1.3 に戻しました(当時は可能でした。)。

さて何ででしょう?
「運が良い?」かも知れませんが、実はちゃんと理由があります。

自分で意識的にバグを回避する様にしています。


「どうやって?」「教えろ!」という声が聞こえて来そうです(笑)。
先ずは何故、アップルのエンジニアを大量に投入していると思われるのに、時間も掛けて試験しているのに、こんなにもバグだらけなのでしょうか?

実は昔の Mac も「直ぐに爆弾マークを出してハングする」と言うのが定評でした。
「じゃあ仕事に Mac 使うなんて、バカじゃない?」って事になりますよね?
でも DTP(出版社)では逆に Windows では使い物にならなかったのです。
Windows が使い物にならなかった理由はその内書きますが、今回は何故 Mac で仕事しても困らなかったかを説明します。

それは単純に、フリーのちょっとした便利アプリを使用しない事。

昔の Mac にはショットしたアクセサリーと言うべき便利な小技が使えるフリーのアプリがたくさんありました。
有名どころは色々ありますが、後に Windows にも移植され、使った事がある方も多いのではないかと思いますが、「Eye Ball」という名前(だったか定かでないのですが)のディスプレイの上に目玉があって、常にマウスカーソルの場所を見つめてるアプリがあります。
皆さんも時々カーソルの位置を見失ったりしますよね?
そんな時に目が追っている先を見れば、カーソルがすぐに見つかります。
最新の Mac OS ではカーソルを小刻みに振ると馬鹿でかいカーソルが表示されたり、Windows でも option キーかなんかでカーソルを囲む大きめの輪が表示されたりとシステムがサポートしていますが、昔は皆さんこんなアプリを入れて対策していました。
もちろん私も。

で、色々使っている内に、時々フリーズしたりなど不具合が増えてきました。
で、色々試したところ、アプリケーションの組み合わせによって、不具合が出たり出なかったりするんですね。
この頃の Mac には機能を拡張するファイルを簡単に設定出来る様になっていたのですが、それをさらに拡張して、機能拡張のセットを複数用意して切り替えることができました。
つまり、相性の悪いアプリは同時に使えない様にして、こっちのアプリを使うときはこの機能拡張のセットで再起動、あっちのアプリの時はあのセットで再起動って事が出来るのです。
で、アプリのコンフリクトを避けているのですが、これがちょっとした便利アプリにも有効なんですね。
ちょっとした便利アプリは個人などが提供しているケースも多く、各種のアプリと組み合わせて詳細な検証などは出来ません。
もっぱら作者自身が便利に使えるようにしたものを他人も利用できるように公開しているようなものが多いからです。
つまり、作者の環境で困らなければ良いわけで、試験のために使いもしないアプリを金を払って購入して試験などする訳がないのです。
大手のメーカーが予算と人員をつぎ込んで開発するアプリであっても、有名どころのアプリとコンフリクトしない事ぐらいは試験するのでしょうが、全てのアプリとの組み合わせなど試験出来る筈もありません。
有名な例では、漢字Talk 7.5 というOSの時に、一太郎とEXCELがコンフリクトを起こし、EXCEL 利用時に ATOK が使えないという事がありました。
ジャストシステムから、EXCEL 側の設計上の問題だと公表されましたが、マイクロソフトが無視したため、しばらく後にジャストシステム側でなんとか回避策を取り、なんとか使えるようになりました。
マイクロソフト側は、ATOKの試験を全くしようとしなかったんですね。

となると、ひとまず仕事に直接関係ないアプリはインストールしない様にするだけで、コンフリクトの可能性は激減します。
こうする事でアプリは安定して動作します。

これはその他のOSでも同じ事。
アップルとして、アップル製のアプリは全て検証するでしょうし、WWDCに参加するような会社の中でも有名どころのアプリに関しては、早いうちにβ版のOSを提供して、試験をして貰っているでしょう。
しかし、そのアプリ全ての組み合わせでというところまではなかなか出来ないでしょうし、ましてや人気があってもアップルで試験させてもらえないアプリの方が殆どのはず(というより、アップルでも試験させて貰えるアプリなんて有るのかって話でしょう)。
となれば、アプリの組み合わせによってはバグが出てしまうのは避けられません。

バグによるトラブルを避けたいのであれば、まずはインストールするアプリは厳選すること。

これが鉄則になります。
そして、メジャー・バージョンアップは単なる機能の追加ではなく、セキュリティの強化なども大きな要素となっています。
出来れば行った方が良いです。
また、私の経験上バージョンアップで動作が実用に耐えられないほど遅くなったのは、iPhone 3G にiOS 4(iPhone 4 の基本バージョン:つまり二世代分)をインストールした時だけ。
強いて言えば、iPhone 4 に iOS7(iPhone 4の最終対応バージョン)ももたつき感が気になるレベルでしたけど。
iPhone 4s に iOS9 でも大きな問題にはならないレベルで利用出来ています。
ただし、私はゲームをやらないので、ゲームに関しての動作は分かりません。
個人的には iPhone は携帯電話であって、携帯ゲーム機ではないので、ゲームに関しての使い心地には一切関知いたしませんので悪しからず。

ましてやマイナー・バージョンアップは、バグフィックスやセキュリティ強化がメインですので、出来るだけ行った方が良いですね。
時には動作が速くなるケースも有る様です(私は特に体感できていませんけど)。

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