スマホの充電について、今一度整理してみたいと思います。 最近気がついたのは、リチウムイオンバッテリーの充電の話と、スマホなどのガジェットの充電の話をごっちゃにしている人が多すぎるのかなということです。 これはいわゆるガジェット系のライターの方でもきちんと分けて考えていないと思われる方が多いですね。 と言われてもピンとこない方が多いかと思いますので、ここから説明したいと思います。 スマホを代表とするガジェット類にはリチウムイオンバッテリーという種類のバッテリーが使用されています。 そして、それらのガジェットの内部にはその機種用に設計された、あるいは汎用のバッテリーに合った充電回路が組み込まれています。 良く、スマホ用の充電器などという言い方をしますが、実はそれらは充電器ではなく単に「電源」でしかなく、充電機能は組み込まれていません。そもそもリチウムイオンバッテリーは3.7Vであって、USBの5Vの電圧でそのまま充電出来るはずがありませんからね。 だからこそ、電源機器を変更する事で高速充電が可能なものと可能にならないものがあるわけです。 昔の iPhone に付属していた5Wの電源は1Aまで電流を流す事で少しだけ早い充電ができます。これを10Wにすれば大抵の機種は半分程度の時間で充電できますが、20Wのものにして更に早くなるかと言えば、なるものとならないものがあるということです。 スマホの本体内にある充電回路がバッテリーの性能に合わせて調整しているからです。 ですのでバッテリーの過充電は絶対にダメ、というのは正しいのですが、だからと言って充電が100%になったら出来るだけ速やかに充電ケーブルを抜きましょうと言うのは間違っているとは言いませんが、正しい行動とは言えないのです。何故なら内部の充電回路が充電の完了を判断して充電をやめてしまっているから、電源に繋がっていようがいまいが関係なく充電はされないからです。さらにいえば100%での放置は良くないと言ってもスマホに電源が入っている限りは電流を消費しますので、100%のまま放置される事も無い訳です。 モバイルバッテリーであれば実際に使用するまでは満充電のまましばし放置されるのでこれはあまり良くないので、使用する(家から持ち出す)直前に満充電になるようにした方が良いとは思いますが。 ちなみに私の過去ブログにも書きまし...
最近はリチウム・イオン・バッテリーについて正しい情報が出回ってきていますが、いまだに誤解も多い様なのでまた書こうと思います。 ただし、私も専門家ではないのでもし間違っている様であればご指摘いただけるとありがたいです。 まず最初に、よく聞く名称としてリチウム・イオン・バッテリーといわゆるLiPo・バッテリーがありますが、これは同じものなのでしょうか? それとも違うもの? 先日仕事でLiPoバッテリーはリチウムイオンと違って不安定だからと言う話がありました。 で、それに疑問を持って調べたところ以下の様な情報が見つかりました。 ■ リチウムイオンバッテリーの特徴 リチウム・イオンは電解質に 有機物の電解液 を採用しています。 ・揮発性が高く可燃性である ・液漏れのおそれがある といった不安要素に加えて ・不純物の混入 ・制御回路の不良 などの要素が複合原因となって加熱・発火・爆発事故になるケースが昨今大きな問題となっています。 また、液状なので希望の形状にするには限界があります。 ■ リチウムポリマーバッテリーの特徴 一方リチウム・ポリマーは電解質に 高分子ポリマー材料 を採用しています。 その特徴は ・燃えにくく安定性の高い物質である ・短絡(ショート)しても化学変化を起こしてガスが発生し、セルを包装するアルミシールが膨らむだけ 密封したアルミシールが切れるとガスが外に出て元の形に戻る そのとき内部のセルはほぼ元の機能を果たさなくなっている ・希望の形状にしやすい(例:円筒状、シート状など) ・シート状にすれば電解面積や放熱面積を広くすることができ、熱の上昇を多少緩和できる ・放電が高速である ・有害物質がリチウム・イオンより大幅に少ない 出展: https://www.diatec.co.jp/support/details/lithium.html その他のサイトなどを見ていても大同小異でしかないので取り扱い上の注意はほぼ同じと見て良いでしょう。 で、こんな指摘もありました。 リポバッテリーは、リチウムイオンポリマーバッテリーのことで、「リポ」、「LiPo」、「Li‐Po」「LPB」、「リチウムポリマー」または「ポリマー電池」と呼ばれることもあります。ゲル状のポリマー(高分子)電解液を採用したリチウムイオン電池です。 しかし、 ...