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SIMの入替

SIMについて、いろいろ疑問のある方も多い様です。

ひとまず日本の iPhone は基本的にSIMロックが掛かっています。
で、アップルの直販ではSIMフリーの販売もされていましたが、現時点(2015/02/23)では、販売が中止のままです。
で、SIMロックが掛かっているので、販売元のキャリアの「iPhone 専用SIM」でなければ利用できません。
同じキャリアでも、他の機種様ですと使えません。

じゃぁ、それぞれの iPhone にはそれぞれのSIMが必要かというと、そうでもないので話がちょっとややこしくなります。
まずは、同じキャリアの iPhone 専用SIMの互換性の話です。
基本的に同じキャリアの iPhone 専用SIMであれば、互換性があり、少なくとも通話とSMSは利用可能です。
もっとも3G/3GS、4/4S、5以降とSIMのサイズが異なるので、そのままだと利用できません。
小さなサイズのSIMは大きなサイズに変換するアダプターが販売されています(100円程度)ので、それを利用すれば、セットできます。
逆の場合はSIMを切る必要があります。
よく切れるハサミで少しだけ大きめに切って、爪やすりで仕上げるのがお勧め。
下手にSIMカッターなどを利用する方が、失敗することが多いようです。

で、MMSやその他、インターネットの利用(Eメールとか、ウェブとか、アプリとか)はどうかというと、4S以前と5以降で異なります。
5以降のSIMを4S以前の iPhone に入れても問題なく利用できます。
逆は色々と問題があります。
というのは、5からはLTE対応となり、今までとは別のアクセスポイントに接続する必要があるのです。
で、その情報は iPhone の中にセットされてしまっているのです。
つまり、5に4S以前のSIMを入れても、5のアクセスポイントに接続されます。
その時に4S以前のSIMの契約では利用できないアクセスポイントに繋ごうとされますので、繋がらないのです。
しかし逆は3G回線のLTE契約用でないのアクセスポイントにも繋がり、そのままアクセスできる様なのです。

面白いのは、ドコモは5S以降参入したので、5ですとアクセスポイントの設定ファイルが存在しません。そのため、ソフトバンクの5に一瞬ドコモのSIMを差し込み、システムが無効なSIMと認識する前にデータ通信の設定画面を開くと、アクセスポイントの設定画面が表示されてしまいます
その状態で素早くソフトバンクのSIMに入れ替えても画面は表示されたまま。
そこで、3G契約用のアクセスポイントの設定をしてしまうと、利用できてしまいます。
その辺は私のブログの「iPhone 4S のSIM(契約)で iPhone 5 を利用する。覚え書き」を参照してください。

5S以降はドコモ用の設定ファイルがあるので、この裏技も使えませんね。

しかし、機種変で手元に残った iPhone は、万が一の場合に、新契約のSIMを入れ替えればそのまま利用できるので、バックアップ用になります。
ちゃんと手入れをして残しておけば万が一の場合に助かりますよ。

で、ここで出てくるのが格安SIM
基本的にはドコモの回線を利用しているところが多いので、ドコモから販売された iPhone であれば、利用可能です。
とは言え、先述のアクセスポイントの問題が有ります。
そのままではドコモのアクセスポイントに接続しようとするので、データ回線は使えません。
そこで格安SIMの提供会社は、設定ファイルを提供していますが、当然の事、iPhone がインターネットに繋がっていないと、その設定ファイルをダウンロード出来ません。
格安SIMを入れただけだとデータ回線は繋がっていませんから、そのままではデータ回線をつなぐ為のファイルがダウンロード出来ません。
先ず最初は Wi-Fi に接続して設定する必要が有りますから、自宅に Wi-Fi 環境が無い場合、先ずは利用可能な Wi-Fi を探すことから始めないといけないわけですね。

さて、ではSIMフリー化して使うと言う話はどうなのでしょう?
これが出来れば、ソフトバンクやauの iPhone でも、ドコモ系列の格安SIMを利用できますし、海外でも現地のSIMが利用可能です。

この場合、3種類の方法が有ります。
一つ目は、やや古めの機種限定の方法ですか、脱獄(詳しくはこちら)して、SIMフリー化するアプリを入れる方法です。
iOSとして、少し古いものしか対応出来ませんし、そもそも脱獄自体がリスクのある行為です。
それなりの知識などが無い方は手を出さない事ですね。
私も古い iPhone 3G で、脱獄してSIMフリー化してみてます。
今となっては古すぎるので、卓上時計としてしか使用してません(笑)。
その時の備忘録をこちらに書いてます。

二つ目は、通称「ゲタ」などと称される、アダプターをSIMに重ねてセットする方法です。
機種やiOSのバージョンによって使えるアダプターが、異なります。
脱獄の様なリスクは有りませんが、上手く動作しない事は良くある様ですし、当然iOSのバージョンアップなどに対応出来ない事も多いです。
最新の iPhone 対応のアダプターは聞きませんね。
これもあまりあてにならない方法ですが、iPhone を壊すことはないので、試されても良いでしょう。

最後は確実に SIM フリー化できる方法です。
アップルが、外部の業者に作業委託しているようですが、「ファクトリーアンロック」と呼ばれる方法です。
ただし、アンロックの作業には当然ながら、アップルの許可と、iPhone を販売したキャリアの許可が必要です。
こちらを見れば、日本のキャリアは3社とも、SIMアンロックのサービスを提供していないことが分かります。
ネットには、「日本の3キャリア対応」を謳うファクトリーアンロックサービスが存在しますが、少なくとも私自身のiPhone をそこのサイトで申し込んで、アンロックは出来てませんし(予約金と、準備がで来たとの連絡で作業依頼金の金だけはふんだくられた。要するに詐欺サイト。日本の消費者センターはもちろん、英国のセンターも日本からの連絡には一切反応せず)、アンロック出来たと言う、信頼できそうな記事も見たことがありません。
出来れば、皆さんもあちこちのサービスで人柱になって、その結果を報告して頂けたらと思います(笑)。

って事で、今の所 SIMアンロックの有効な手段は無いと言うことに、なりますね。(泣)
せいぜいドコモの iPhone で、格安SIMを使うぐらいですが、最新の iPhone が二年使えば本体料金実質無料などのサービスを考えると、二年トータルでどの程度安くなるのか結構疑問です。





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