iPhone を使っていると、「脱穀」なる不穏な言葉を耳にする事が良くあります。そこで、脱獄とは何なのかを書いてみます。
スマートフォンと言えば、Apple の iPhone が採用している iOS と、その他、多くの会社で採用している Android の二つが主流となっています。
Mac 対 Windows の様なものですね。そう言えば Windows Phone は、埋もれてしまいましたね。
で、Android はフリーで改造可能なため、採用各社は独自の機能などを追加していたりしますから、バリエーションが豊富な上、ユーザにとっても表示方法などの選択肢がたくさんありますし、アプリも自由に作成して配布出来ます。
その気になれば、システムの深い所も自由に改造可能ですから、マニアにとっては弄りがいがあります。
それに対し、iOS は自由度が低く、ユーザが設定変更できる事は多くありません。
また、ユーザがアプリを作成しても、自分の iPhone にインストールする事さえ Apple の承認(しかも有料)が無ければ出来ませんし、例えフリーウェアであっても Apple の App Store からしか配布出来ません。
しかも審査がうるさい程厳しく、拒否された場合でも、拒否理由は公開されません。
自由度が殆どないのです。
この自由度の少なさから、「まるで監獄に入れられてるみたいだ」という事で、そこから何とか逃れようと「脱獄」という言葉が発生しました。
つまり Apple による規制から逃れようとする行為を「脱獄」と呼んでます。
ただし、この厳しい規制と、強固な OSにより、iOS ではウィルス系の問題は、 ほぼありません。
規制も、ユーザが安心して利用出来る環境の提供に一役かってますし、選択肢が少ないことは、使い方が複雑になるのを軽減する効果も有りますから、あながち悪い訳ではありません。
さて、その脱獄ですが、実際には何をするのでしょう?
ハッカー(本来は悪い意味は無く、コンピュータのスペシャリストとして尊敬の念を持った呼び方。その知識と技術を悪用するのはクラッカーとよばれるべき。)が、システムに無断侵入するのと同じ手口を使い、システムへの入口を作るのです。
一度入口が作られれば、そこを通して好きなアプリをインストール出来ますし、本来いじれないシステム関連の設定ファイルを書き換える事も可能になります。
ルート化とも呼ばれます。
という事は、システムのセキュリティホールを攻撃しているのです。
ニュースにもなる、システムの乗取りですね。
当然システムとしては、想定外の動作をする事もあり得ます。綿密に試験して、動作を保証しようとしている裏をかく訳ですから、動作が不安定になったり、時には動かなくなる事も十分あり得ます。
その事をキチンと認識して行うべき行為です。
また、所謂ウィルスに対してもかなり無防備になりますから、その対策は自分で行う必要があります。
「じゃあ、どういう対策がひつようなの?」と聞くレベルだと、脱獄は論外の行為と思った方が良いですね。
それなのに、ネットでは、「脱獄したい」とか、「脱獄したけれど、何かお勧めのアプリはないですか?」などの質問をよく見ます。
App Store ではどうしても同等の機能のアプリが無い、とか、どうしてもこういう設定にしたいとか言う方が、そのリスクを踏まえた上で、脱獄するものです。
普通の方は手を出さない方が良いと思いますよ。
なお、私が過去に行った脱獄の覚え書きを、その内に公開します。
興味のある方は覗いてみて下さい。
大変さや危険性が分かると思います。
なお、現在私の手持ちで脱獄しているのは、一番古い iPhone 3G だけで、SIM フリー化してあるだけです。
前に書きましたが、現在は卓上時計としてしか利用してません。脱獄した意味は殆どありませんが、何かの時にはドコモのガラケーのSIMでも、電話とSMSだけは利用できます。
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