どうも日本では携帯電話(スマホを含む)と SIM の関係がきちんと理解されていないみたいです。
SIMとは「Subscriber Identity Module Card」の略号で、要するに(携帯)電話の加入者を識別するカードです。
詳しくはウィキペディアを参照してください。
現状では記録されているのは電話番号(とキャリア)程度と思って頂いて良さそうです。
で、キャリアと契約されているSIMを携帯電話(スマホを含む)に入れる事で、その携帯電話に電話番号が割り当てられ、実際に通話出来る様になります。
この時にどこのSIMでも読み込める「SIMフリー」モデルと、特定のキャリアのSIMしか読み込めない「SIMロック」のモデルがあります。
日本の場合、携帯電話にSIMを利用する様になっても長い間SIMロックのモデルしか販売されずにいたせいか、SIMを差し替えて使うという発想がほとんどなされずに来ました。
少なくとも日本でも同じキャリアから販売された携帯電話は、そのキャリアのSIMであればどれを入れても使える訳なのですが、一部のマニアにしか理解されていなかった様です。
そのため、本体の変更は「機種変」として、契約の変更を伴う、キャリアのお店での手続きが必要と誤解されて来ました。
確かにお店で機種変すると、電話帳のコピーとか写真のコピーをしてSIMを入れ替えるだけで良いはずなのに、なぜか契約内容はそのまま変更なしであっても、2年縛りだけは機種変更日に解約されて、またそこから2年間縛られることになります。
ガラケー時代、携帯の本体はそのキャリア毎に専用の機種で、(新品は)そのキャリアのお店でしか購入できなかったので、誰も疑問を持たなかったのでしょう。
でもスマホ時代になって、と言うより iPhone を AU が扱う様になってからは、全く同じ本体(特に iPhone 4S は世界中で1モデルしかなかった)を複数のキャリアから発売されるのが珍しくなくなって来ています。
さらに政府指導のもと、キャリアから販売される携帯電話も本体購入後半年経過したらSIMロック解除が義務化され事もあり、SIMフリーモデルへも世間の目が向いて来ました。
それでもまだまだ誤解されていることは多いです。
SIMフリーモデルは最初に入れたSIMのキャリアにロックされるから、一度SIMを入れたら他のキャリアのSIMフリーは使えないとか、
SIMロック解除したら、キャリアの契約は無効になるとか、
それらはみんな誤解です。
SIMフリーなんですから、何時でも好きな時に好きなキャリアのSIMに入れ替えて使うことが可能です。
SIMロック解除とSIMの契約(携帯電話の契約)とは無関係です。
SIMロック解除したからと言って、そのキャリアの契約が終了する訳ではありません。
現に私の iPhone 7 はSIMロック解除の手続きを終了し、MVNO(いわゆる格安SIM)のデータ通信専用SIMを入れればドコモのデータ通信回線が利用出来ますが、普段はソフトバンクの iPhone の契約をそのまま続けています。
ちなみにMVNOのSIMは下駄を履かせてソフトバンクの iPhone 5s で使ってます。
この話はこちらでどうぞ。
そして2年縛りですが、本来は「2年間の契約を約束してくれたら割引価格で毎月利用していただけますよ。」というもののはずですが、今はほとんど単なる2年毎の契約縛りに化けてしまっています。
単に機種変時に2年間の月々割があるので、その2年間は安くなって実質本体料金が安くなって納得できるのですが、その後は機種変しない場合、なんのための2年縛りかよく分かりませんよね。
一応2年縛りなしの契約もありますが、実質的にほとんど2年縛りは割り引いてますよって言い訳の契約って感じですから。
さて、この2年縛りと、本体分割払い(24回)とが相まって、2年間は機種変出来ないと勘違いする方も多いですね。
2年間は通信契約を解除しないよって、話と、本体料金を24回払いで払いますよって話が、機種変のタイミングで改定されるから、2年縛りの終了と本体料金支払いの終了が必ず一致してくることによる誤解ですね。
解約さえしなければ機種変は何時でも可能です(って、実際にはあまり短期の機種変は審査で落ちるみたいですけど、一括ならいいのかな?)。
ですから、1年以上(メーカーの保証期間終了後)2年未満(本体の残債あり)で故障した場合、本体の残債とか、バッテリーのへたり具合とかも考慮して「修理するか、機種変するか」を考えたほうが良いですね。
キャリアの追加保証で2年間の保証のある方は話が変わって来ますけど。
なんとなくとりとめもない話になって来ちゃいましたが、本来本体を買い替えたりするのと、携帯電話の契約(SIMの購入)は別の話で、ちゃんと切り分けて考えなきゃダメってことです。
また、Android では、携帯電話の AP(データ通信用のアクセスポイント)の設定は最初から自分で行うため問題ない様ですが、iPhone の場合、アップルの公認キャリアの場合、自動的に設定され、非公認のキャリアの場合のみ自動的に設定メニューが表示される様になります。
で、MVNOのSIMを使う場合は回線を借りているキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)のSIMとして認識されるため、APの設定が出来なくなります。
そのため各MVNOのウェブサイトから、設定ファイルをダウンロードしてセットしてやらないと、データ通信ができませんから注意してください。
なお、音声通信は問題なく使えますから、SMSもそのまま使えます。
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